活動報告

甑島(こしきじま)からの便り(第62便):甑島の貴重な動植物(その1)

2026年(令和8年)7月3日(金)

甑島の貴重な動植物(その1)

谷山(タンノヤマ)の巨人と貝水(カイミズ)海岸。日光の加減で右側の岩が巨人の顔に見えます。

下甑町手打在住の森田啓三(77歳)さんは、甑島に残存する絶滅危惧種に指定された植物の調査や保護活動に長年取り組んで来られました。下甑島の西側の海岸は急峻な地形で人を寄せ付けませんが、森田さんはその厳しい自然条件をものともせずほぼ踏破し、本土地域では既に絶滅されたと考えられている珍しいランなどの希少植物を発見され保護に取り組んでおられます。
森田さんが甑島の植物の調査を始めようと思われたのは、50歳の頃、鹿児島大学総合研究博物館の学外協力研究者として甑島の植物の調査に来られた丸野勝敏先生の道案内を担当したことがきっかけでした。丸野先生に同行しながらが本土地域では既に絶滅していたと考えられている希少な植物が甑島には残っていることを知り、その貴重さと保護の重要性に気付かされたのです。かつて甑島は「エビネ」などのランが豊富でした。特に甑島で最も高い山である尾岳(604m)はランの宝庫でした。山頂付近には「エビネ」ランの群落が多く存在していたそうです。しかし当時はその希少性や保護の重要性が認識されておらず乱獲され、現在はあまり見られなくなっています。なかにはトラックで乗り付けその荷台が一杯になるまで採取したそうです。しかし下甑島の西に位置する瀬々野浦海岸はその人を寄せ付けない険しい地形が幸いして未だに貴重な動植物が残されています。
今回は、森田さんが調査活動のなかで撮影された貴重な写真の一部を紹介します。瀬々野浦の谷山(446m・たんのやま)に生息する「ハヤブサ」と「ミサゴ」の産卵と成長の記録です。
なお、パソコンの画面越しの撮影のため画質が悪いですがご容赦ください。(了)