活動報告(No.35)
2025年(令和7年)1月20日(月)
いちき串木野市の介護予防の取組み
薩摩川内市の介護予防の取組みの資とするため、いちき串木野市長寿介護課の研修を実施しました。同市は令和7年度から3年間の介護保険料をそれまでの77,800円/年から68,600円(-92,00円)に値下げすることとなり県内ではトップの下げ幅となり、また全国的にも上位の下げ幅となったことからNHK鹿児島放送局がその要因について調査し、昨年5月頃、NHKの全国ニュースなどで報道されました。ちなみに薩摩川内市は1200円安くなります。私もこの報道で初めて同市の取組みを知り、今後高齢化人口減社会のなかで持続可能なシステムを構築するうえで参考になるのではないかと考えていたことから今回の研修を調整した次第です。研修では同市長寿介護課介護予防係の担当者様に様々な質問をし回答いただく形で実施しました。また、希綱会から松野議員と佐多議員も参加されました。調査結果の概要は以下のとおりです。
1 前期(令和4年~令和6年)はコロナ渦で介護保険利用者が減少したことで基金に余裕が出たことも一要因ではあるが、10年前から実施している「ころばん体操」が高齢者に浸透し一定の成果が出ているのではないか。
2 ころばん体操は市内143自治体中108の自治体(一部自治体合同で92カ所)で実施されており、参加率は20%~15%程度(国の目標:8%)
3 高齢者の生活支援体制整備の一環として、生活支援コーディネーターを核としたネットワークの中で高齢者のニーズ、地域の資源(支援できる主体など)を調査しボランティアで構成される「生活支援隊」を結成しさまざまな支援(ゴミ出し、洗濯、ころばん体操送迎その他)を実施
4 前項の取組みのなかでころばん体操終了に合わせ、会場に移動販売車を準備するなどのきめ細かい取組みを実施
5 ころばん体操を実施した団体や個人へのポイントの付与
薩摩川内市でも体操、ポイント制度など一部同様な取組みはされていますが、いちき串木野市の場合は、地域の高齢者のニーズをよく把握しきめ細やかな対応がなされているように感じました。
今後は本元の薩摩川内市の状況もよく調査し、今後の社会福祉の向上に多少なりとも貢献できればと考えています。また、今回は介護予防に関することですが、高齢者の増加、医療費の高騰などで薩摩川内市の健康保険財政も厳しい状況になっています。これらも含め医療・介護費の削減のための取組みを包括的に進める時期にきているのではないかと考えます。現在は健康に関する情報・技術も充実し、またDXにより取り組む環境が容易に形成でき、かつその成果も見える化できる時代になってきているため機は熟しているものと考えます。