活動報告(No.5)
2024年(令和6年)7月14日(日)
薩摩川内市は、令和7年度から適用される第3次薩摩川内市総合計画の策定を進めています。市のホームページによれば令和2年度頃から「広聴・新ビジョン調査プロジェクトチーム」を設置、第3次総合計画策定に係る提案等に向けて、広聴活動や会議を重ねてきています。そして、これらの提案、調査・研究及び自治総合審議会の答申等を踏まえ基本構想(案)と前期基本計画(案)が策定されています。以下は、現在ホームページで確認できるそれぞれの計画(案)を読んで感じた私の所見です。
なお、全般的には多様な視点から検討され適切な内容になっており、関係者の皆様の努力に敬意を表します。
基本構想(案)に対する所見
それぞれの計画案に対する意見は多岐にわたりますが、今回は基本構想(案)に対する所見を述べます。
① 本来、計画立案の前の構想研究の段階においては、第2次総合計画の分析結果、新たな情勢の変化・課題(市民の要望を含む。)及び今後の情勢見積もり(人口動態、新規技術動向など)を踏まえ成果物が導出されるものであるが、成果物である基本構想(案)を読む限り、それらの検討結果を踏まえて導き出されたものであるとの認識がし難い。(実際は、検討されているもの分かりやすさと誌面の都合で策定の理由、根拠等が省略されているものと思料。)
② 基本構想の役割は、基本計画を立案していく上での指針となるもの。したがって、例えば10人が基本構想を読めば10人とも同じ10年後の薩摩川内について同じイメージ(目的及び目標を含む。)を抱くものでなければならない。かような観点から現在の基本構想を眺めると、それぞれ10人十色のイメージがなされるのではないか。
③ 第2次計画から目指す町のイメージや市域の構成(ゾーン)が変更されているが、その理由がわからない。
④ 少子高齢化、働き手不足、災害の激甚化などへの対応が従来の延長線上にあり危機意識が感じ取れない。個人的には抜本的改革が必要と考える。
⑤ ④と同様な観点で、特に甑島の人口は令和7年の3,447人から10年後の令和17年には2,358人と43%も大幅に減少するが、これを抑止するため抜本的対策が必要ではないのか。
以上は包括的な視点からの所見です。なお、関係者の皆様には長期間にわたり第2次計画の評価・分析、また市民の皆様の多くの意見をまとめ一つの成果物として導出された努力に対し改めて敬意を表します。