甑島(こしきじま)からの便り(第8便)
2024年(令和6年)8月29日(木)
台風10号は今朝8時頃、九州(薩摩川内市付近)に上陸(955hp)し、15時現在、九州北部を時速15kmで北上しています。甑島では本日の0時過ぎから風雨が強まり時々風圧で家が揺れることがありました。夜が明けて安全が確保できる範囲で確認したところ、我が家の周辺は停電のほかは大きな被害は確認できませんでした。薩摩川内市も4名ほどの方が負傷されたとのことですが、停電(約11000戸)、一部道路の通行止めのほかは大きな被害はないようです。写真は昨日と打って変わった甑島西海岸の様子です(今朝7時頃の状況)。民家の瓦屋根も幸い被害はないようです。引き続き薩摩地方は風速50mの強風が予想されていますので引き続き警戒していきます。
観天望気
観天望気は科学的な気象情報に基づく予報と異なり、自然現象や生物の行動の様子などから天気の変化を予測することです。また、地域独自の経験則も含まれます。私の生まれた瀬々野浦にも台風に関わる言い伝えがあり、”「チョンが落て」の上空が赤く焼けると強い台風が来て被害が出る”というものです。下記写真の左手が地名の「チョンが落て(恐らく昔、だれかが落ちた絶壁の崖)」です。台風が来る前日28日の18時半頃の状況ですが、上空が赤いとまではいえないようです。結果的にはこの言い伝えのとおり史上最大のクラスの台風が接近したにもかかわらず、瀬々野浦は被害はあまりありませんでした。ただ観天望気は科学的根拠がないため、天気予報と異なり悪い予想が出るときに活用すべきでしょう。非常にローカルな話でした。